表彰式の記念撮影宮崎銀行ふるさと振興助成事業で表彰されて。

昨年末、平成28年の地場産業の振興に貢献した企業・研究者に贈る「第35回宮崎銀行ふるさと振興助成事業」の10の助成先企業等の発表が主催元の「みやぎん経済研究所」からあり、「地方創生部門」で、弊社が選ばれる栄誉をいただいた。 10年前に起業して以来、希求していきた「民間型DMO交流フロントと、地域振興誌『みちくさ』倶楽部会員事業」に表彰をいただいたのである。

地域に根付く多くの立派な企業や団体、研究者などノミネートされた293件の主体があり、その中から弊社を地方創生部門枠で選んでいただいたこと、心からの感謝の念が絶えない。しかし同時に、今、私たちが向かっている方向性が時代に求められているものとされたことを再認識した。実はこれには安堵感に増して焦燥感すら感じる。それが評価されるということは、同時に弊社のコンセプト事業は時代のニーズの真っ只中にいるということ。企業の経営論理でいえば、時代が希求することは一早く充実した方法で成就する必要があるということ。ひきしまる思いがする。

表彰式は1月20日(金)に宮崎観光ホテルにておこなわれ、記念楯と百万円の助成金を、研究所の理事長で、宮崎銀行頭取の平野様から賜ることができ、感動の涙にむせた。

これも「みちくさ」を通し、弊社が地域振興に多少でも寄与できるよう応援して下さった皆様のおかげであると、心から感謝している。「みちくさ」はフリーペーパーで、地域の魅力と人々との「出会い」を創出し、地域への経済交流を促す交流誌である。 フリーペーパーだから可能になる10万部の部数を支えて下さったのは、毎号、弊誌を世に送り出し、地域振興の担い手に選んで下さっている広告主の方々であり、彼らと作った情報の集約パンフレットが「みちくさ」でもある。弊社はそれをしっかりと良い読者の元に配布し、電子ブックも駆使し、世に情報を出すことに専念する配布のエキスパートを自認し、頑張っている。そして、その配布を支えていただいているのが、各交流拠点で「みちくさ」を一生懸命に配布して下さっている方々。ひそかに弊社内では彼らを「みちくさ大使」とお呼びし、配布エリアが広がるたびに、より多くの、弊誌を求めている読者層に配って下さる大使の方々を捜し求めている。

野菜(小黒木レストラン)村の催し(西米良村)

そして、今回、受賞の対象にもなった取り組みを支えて下さっているのが「みちくさ倶楽部会員」の方々。本来は無料で手に入る誌面を有料で入手していただき、地域の貴重で稀少な産物を味わい、広めていただいている「みちくさ大使」である。年4回の「ひみつの玉手箱」の中には、知られていない隠れ家的なお店や交流拠点の食事券や体験券、あるいは宿泊やエコな旅の招待券などが入っており、希望カルテをとりながらマッチングし、差し上げてきた。できる限り地域にお金が落ちる仕組みづくりで、特徴は大量消費的な「マス」を目指していないこと。小さな企業様や農家の六次産業化で創った小ロットの逸品を応援する制度。中山間部には、団体ではなく個人客を送るシステムが必要で、ファン作りを目指している。「ふるさと納税」に似ているが、私たちの方が先んじて始めており、むしろ弊社が本社を置かせていただく宮崎県の西米良村に元々あった「ふるさと村民制度」を模倣している制度である。

「民間型DMO交流フロント」とは、地域の財産(人、場所、店、産品)などと訪れる人、買う人をマッチングさせ、ご案内するネットワークである。地域の魅力を感じられる交流商品を作る受入推進事業と、それを流通に乗せる準備やお手伝いをする実働部隊であり、窓口を目指している。現在は、県内のグリーンツーリズム団体等が加入する「みやざきツーリズム協議会」事務局や鹿児島県大隅振興局と共に「おおすみ暮らし体験券発行事業」の事務局、そして、2月17日~26日(2017年)まで人吉球磨エリアで開催される震災復興イベント「人吉球磨ひなバル」事務局などを行っており、こうした県境を越えるネットワークと細やかな地域資源との連携を担う企業を目指している。

作小屋(西米良村)進水式(直海)

わが社の財産はスタッフたちである。彼らは公務員ではないが、地域を興す思いで集まった民間のフィクサーたちである(まだまだ未熟で時には波乱を起こすが・・・気概は持っているので、どうか育ててほしい)。元気な地域と人を結ぶキューピットのような役割をする企業として頑張っていきたい。DMOは本当は「デスティネーション・マネージメント・オーガニゼーション」の略だが、私たちの中では「どうだ、みんなで、○(和)になって結び合おう」ネットワークであり、その交流フロントを目指している。 今回の表彰、本当にありがたく、心に刻み、皆で和になり、頑張っていこうと思っている。これからもどうか応援、お願いいたします!

「福永栄子」署名
  • 愛で人と人、地域と地域を結ぶ(株)アイロード代表
  • 地域交流誌「みちくさ」編集長