西米良 語り部の会
(6)
村人(むらびと)達(たち)は、あさよむを仲間(なかま)に入(い)れ、鍋(なべ)を囲(かこ)むと、あさよむは、やわらかい、いい肉(にく)を選(えら)んでは、口(くち)に入(い)れてみる。

「これもかて、これもかて。」と言(い)いながら、かたっぱしから皿(さら)に出(だ)し肉(にく)が無(な)くなったのを見(み)はからって「どれ猪(しし)でもかもかい。」と言(い)いあさよむ一人(ひとり)に食(た)べられてしまいました。
 
秋(あき)の頃(ごろ)、ある家(いえ)の囲炉裏(いろり)で栗(くり)の実(み)を焼(や)いていました。表(おもて)の道(みち)から、あさよむのやって来(く)る姿(すがた)が見(み)えました。

「あさよむが来(き)たど。食(く)われんように、隠(かく)しとこうや。」

家人(かじん)達(たち)は灰(はい)をかけ、焼栗(やきぐり)を隠(かく)してしまった。何(なに)くわぬ顔(かお)で待(ま)っていると、あさよむは家(いえ)の中(なか)に入(はい)って来(き)ました。
 
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