仙人の棚田(椎葉村)
高千穂神楽「戸取の舞」「高千穂郷・椎葉山地域」世界農業遺産高千穂町「神楽息づく神話の里」

古来より神話が息づく高千穂町には、各集落に神楽が残っている。神楽を通じて、年に一度の収穫に感謝し、祈ることで、地域の人々との絆を確かめながら、コミュニティの形成、維持をしてきた。高千穂の夜神楽は、昭和53年に国の重要無形民俗文化財に指定され、神楽の季節以外に一般の人でも楽しめるように、毎晩、高千穂神社境内の神楽殿で三十三番の神楽の中から代表的な4番「手力雄の舞」「鈿女の舞」「戸取の舞」「御神体の舞」を公開している。

日之影町「石垣の村」日之影町「森林セラピー基地と石垣」

どこまでも川と森が続く渓谷の町、日之影町は、森林セラピー基地に認定されており、癒し効果が科学的に検証された森林浴を楽しむことができる。コース内の見所、戸川地区には、見事なほどに膨大な石垣が棚田を守るように続いている。「石垣の村」とも呼ばれ、その景観は「日本の棚田百選」にも選定されており、最も古い石垣は嘉永から安政年間に築かれたものと言われている。村の中心部には軽食と宿泊研修施設を兼ねた石垣茶屋が整備され、4月末の棚田まつりでは多くの人が訪れる。

五ヶ瀬町「釜炒り茶実演」五ヶ瀬町「釜炒り茶とツーリズムの里」

霧が多い標高約600m程の高原の町、五ヶ瀬町には、古来から伝承される釜炒り茶の技法が残っている。農林水産祭の最高賞である天皇杯や農林水産大臣賞を受賞している茶農家も多い。雄大な阿蘇連山と美しい夕日が見える「夕日の里」と呼ばれている桑野内地区は、グリーン・ツーリズムの先駆地としても知られており、地域の人々のつながりは、他の地域に類をみないほどあたたかい。

椎葉村「焼畑風景」椎葉村「縄文時代から続く焼畑」

日本民俗学発祥の地であり、最後の秘境と呼ばれる椎葉村には、1950年頃まで各地で行われていた焼畑農法が今も残っている。縄文時代から続く世界に冠たる伝統的農法は、山に伝わる循環型農法として、注目を浴びている。急峻な山の斜面に棚田が続く「仙人の棚田」は限られた土地を最大限に活用した先人たちの知恵の証。春から夏にかけては、青々しい若葉と新緑が映え、雲海が出る季節には、天空に浮かんでいるように見え、まるで仙人が住んでいるように思われる。

諸塚村「モザイク様林」諸塚村「モザイク林と世界森林認証FSC」

環境保全に配慮し、地域社会の利益にかなう継続可能な森林管理を推進していることが世界的に認められるFSC認証を、日本で初めて村全体で取得した諸塚村。針葉樹林や広葉樹林などがパッチワーク状に広がる特徴的な「モザイク林」は、森と共生する村の象徴。特産品である椎茸は確かな品質を保ち、食材や加工品として評価が高い。

お問い合わせ
  • 高千穂郷・椎葉山世界農業遺産推進協議会事務局(高千穂町農地整備課)
  • 電話:0982-73-1211